使ったことはないのだけどデジタルのクリアな画像をわざわざオールドフィルム調にするソフトがあるらしい。悪条件でも誰でも簡単に忠実なカラーが再現できるのにおかしな話だよ。粗粒子やモノクロ、ソラリゼーションなどといった昔の技法は今やパソコンで ちょちょいのちょい である。いや、 ちょい で出来てしまう。撮ってから暗め、明るめ、部分的に明るく暗く、色見、なんでも後から後からである。だけども後からではうまくいかないのもやっぱりあって、中でもピントとブレはどうしようもない。ブレはあとからブラすことは簡単だけど一度動いた画像はもう戻せない。ピンぼけも同じ。だけどこれらはすでに失敗だからプロの僕らはまずそうならないはず!?僕が一番気にしていてこだわってるのは被写界深度。ピントの深さの事。こればっかりは撮影時に勝負しないとパソコンでの事後調整ではうまく表現できない。中でも開放値からf5.6までのボケ味はレンズ1本ごとのキャラクターだからこだわって使うようにしてる。だから50mmなんて実に12本も持ってるし、28mmも5本持ってる。デジカメはどれを使っても、それこそニコンであろうがキャノンであろうが差はなくてどれがどれかわからないけれどレンズは同じ画角であろうがタマ(レンズの事)によって全く違う絵を吐き出すのである。今日こだわって使ったタマはニコンの28mm1.4というスーパーレンズ。
これが昨日言ってた4年間使わなかったレンズである。スーパーなのに、である。スーパーすぎてくせが強い。絞ったらまずダメ。色はパキパキのハイコントラスト。普通にとっても場合によっては後から色味を押さえないといけない。はっきり言って2万円ぐらいのレンズの方がきれいに写る。(ちなみにこの28mmは定価25万円!スーパーなのは値段だけ?写真はお金じゃないのよね。と悪評高い)だけど開放から5.6までならこれ以上キレのあるレンズはまず無い。(残念ながら現在は生産中止。)今日の撮影のイメージカットはこれで撮影した。画像は残念ながらお見せ出来ないけれどすばらしいの一言。キャノンのシフトレンズでピントを無理矢理はずしてピントを浅く見せてもエッジがまず立たない。ピント外れが不自然。やはり20万以上もするレンズというのはいいね!こんなんだったらもっと使えば、、、いやいやたまに使うからいいんだろうな。でも次は今年中に使うようにしよう。
今日は先々週にMちゃんに行ってもらったロケハンの本番撮影。天気がよくて本当に良かった。最近は雨男返上でいい調子。
世田谷の砧にあるスタジオ。スタジオといっても普通の家を改造してあるだけなので狭い。けど意外と使い易かった。これならまた使ってもいいかな。天気が良かったのでスタジオに元々ある家具は芝生に逃がしてスペースを確保。いい虫干しにもなったでしょう。